なぜ保証をするのか、その“本質”を紐解く。ピースホームが、第三者保証機関 MEASと手をつなぐ理由
なぜ保証をするのか、その“本質”を紐解く。ピースホームが、第三者保証機関 MEASと手をつなぐ理由
- インタビュー
- 社外共創
取材・執筆:田代くるみ / 撮影:青野 寿都
編集:青野 寿都
公開:2026年5月14日
Index
・そもそも「保証」とは何を指すのか?
・住宅の要、「構造と防水」に対する責任の重み
・「自社保証」と「第三者保証」の違い
・目には見えないお客さまへの「責任」
・キーワードは「愛着」。家を長生きさせる魔法
・“帰る場所”を次の世代へ引き継ぐために
・これから家を建てる方へ。ぜひ問いかけてみてほしいこと
家を建てることは、ゴールではなくスタートです。しかし、多くの場合は「建てるまで」に心血を注ぎ、「建てた後」の安心については、法律で定められた「10年間」の保証しかないことに疑問を抱きません。
なぜ、地域に根差す工務店「ピースホーム」は、初期20年、最⾧60年という極めて⾧期の保証を、あえて第三者機関である「一般社団法人MEAS」と共に提供しているのか。そこには、単なる「万が一の備え」を超えた、家への深い「愛着」と、家族の笑顔を守り続けるための強い信念と共感がありました。
今回の対談者プロフィール

■そもそも「保証」とは何を指すのか?
――本日はよろしくお願いします。まずは基本から伺いたいのですが、住宅の「保証」とは、一般消費者にとってどう捉えればよいものでしょうか。

小島:「保証」という言葉は聞き馴染みがあると思いますが、内容は意外と知られていないことが多いですよね。身近なもので例えるなら、家電メーカーさんの「保証」に近いイメージかもしれません。製品に問題があった際に、メーカーの責任で修理しますというお約束です。
山本:住宅も同じで、代表的なものにはいくつか種類があります。まず柱や梁、屋根などの「建物の構造や防水」に関するもの。次にキッチンや給湯器などの「設備保証」。そして、地盤の沈下などに備える「地盤保証」などです。
濵畑:弊社でもこれら一通りの保証をご用意していますが、私たちが大切にしているのは、保証の種類そのもの以上に、「お客様の暮らしをどこまで⾧く守れるか」という点です。

――ピースホームさんとしての姿勢がそこに表れているのですね。
濵畑:はい。ピースホームでは、理念である「Smile for Life. Making Good Community(家族がずっと笑って暮らせる住まいを創る、地域で一番幸福度の高いコミュニティーを創造する)」に基づき、⾧く安心して住み続けられる仕組みを整えています。それは、「家を建てること」がゴールではなく、「建ててからがスタート」であると考えているからです。
山本:私たちも同じ考えです。ピースホームさんのような地域に根差した工務店さんにしっかりと地域の住宅を守り続けてほしいと思っています。
■住宅の要、「構造と防水」に対する責任の重み
――法律では「10 年間」の保証が義務付けられていると聞きましたが、具体的にどういった内容なのでしょうか。

山本:一般的には、住宅で最も重要とされる構造と防水の施工不良による不具合を補修するものを指します。
小島:具体的には「家が傾いてしまう」「雨漏りがする」といった現象ですね。これらは暮らしの根幹を揺るがし、放っておけば住み続けること自体が困難になります。
山本:実は、昔はこうした決まりもなかったんです。しかし、かつて通称「姉歯事件」という構造計算偽装問題が世の中を揺るがし、それをきっかけに引渡しから10年間は必ず施工会社が責任を持つことが法律で定められました。
濵畑:大手ハウスメーカーさんなどはアフターサポートのひとつとして⾧期保証を掲げていますが、地元の工務店であっても、その責任の重さは同じです。むしろ、地域に密着しているからこそ、10年という法律の枠を超えて、30年、50年、60年とお客様に寄り添い続ける必要があると考えています。
――ピースホームさんが「最長60年」という長期にこだわるのは、代表の経験も大きいとお聞きしました。

濵畑:その通りです。弊社の代表はかつて、設計のプロでありながら自ら建てた家で雨漏りを経験しました。「プロが関わっても失敗は起こり得る。ならば、お客様の不安を本当の意味で取り除くにはどうすべきか」と。その答えが、住み始めてからの第2の人生を支える、⾧期保証だったんです。
■「自社保証」と「第三者保証」の違い
――⾧期保証はどの会社も同じなんですか?
小島:保証年数や⾧期保証をする目的に違いはありますが、基本的な内容は同じです。大きな違いは、MEASのような第三者機関のサービスを活用しているかどうかです。例えば、大手ハウスメーカーさんは自社の資力のみで保証しています。
濵畑:私たちも自社保証にするという選択肢はありましたが、10年、20年、30年後に会社が存在しているのかなど、誰にも分かりません。第三者の保証を使うことで、万が一の時にもお客様を守ることができます。
――MEASさんのサービスを活用するメリットはどこにあるのでしょう?

小島:例えば、「自社保証」の場合は、万が一施工会社が倒産や廃業をしてしまったら、保証が終了し、アフターの相談窓口もなくなってしまいます。MEASは、万が一の際にもしっかりとお客さまをお守りできるように、保証とアフターの相談窓口を引き継ぎます。
濵畑:これが、お客様にとっての「本当の安心」だと思うんです。私たちが大切にしている「五方よし(お客様、会社、スタッフ、業者、地域)」の精神からしても、会社が万が一の事態になってもお客様を路頭に迷わせない仕組みは不可欠でした。
山本:また、不具合が起きた際に「施工不良なのか、経年劣化なのか」を客観的に判断することも大切です。MEAS では、MEAS でも施工会社でもない第三者の調査機関が判断します。透明性を保つことで、「保証対象なのか、対象外なのか」といったお客様とのトラブルを防ぐことができます。
■目には見えないお客さまへの「責任」
――実際の事例はありますか。
小島:以前、倒産してしまった別の工務店のお客様から問い合わせをいただいた際、「MEASのサービスに加入されているので私たちが引き継ぎます」とお伝えしたら、涙ながらに「そんなのに入ってくれていたんですね」と感謝されていました。施工会社がいなくなっても、その会社が残した「安心」はお客様を救った——そんな素敵な事例だったと思います。
濵畑:そのお話は、私たち工務店にとっても背筋が伸びる思いです。お客様への責任を最後まで死守する。それが「ピースホームで建ててよかった」という信頼に繋がると信じています。その「責任」を果たすために「愛着」という観点で共感し合えるMEASさんを選びました。
■キーワードは「愛着」。家を長生きさせる魔法
――「愛着」という言葉をぜひ深掘りさせてください。保証と愛着、一見遠い言葉のように思えますが。
濵畑:代表がよく言うのが、「欧米の家は寿命が100年を超えるのに、なぜ日本の家は短いのか。その違いは『愛着』だよ」ということです。
――愛着、ですか。

濵畑::はい。「なるべく安く、メンテナンスもお金をかけたくない」というのは、その家に愛着が湧いていない証拠かもしれません。愛着があれば、人は家を丁寧に扱います。保証という安心の土台があるからこそ、前向きに手入れをして、⾧く住み続けようという気持ちになれる。それが結果として、家を⾧生きさせるんです。
山本:私たちの思想もまさにそこにあります。MEASでは「住むほどに、もっと好きになれる」を掲げており、その一環としてWebメディア『WE LOVE THIS HOUSE』を運営しています。暮らしを楽しみ、家に愛着を持っているお施主様の声を広めることで、家を大切にする価値観を住宅業界全体、そしてこれから家づくりを考える方、すでに住まいを持つ方も含めたすべての人へ広めていきたいと考えているんです。
濵畑:私自身も昨年、家を建てましたが、家に帰るのが毎日楽しい。この「好き」という気持ちを、お客様にもずっと持ち続けてほしい。家族の成⾧と一緒に家の成⾧も楽しむ。そのためには、「何かあっても大丈夫」という確信が不可欠です。
■“帰る場所”を次の世代へ引き継ぐために
――60年という期間は、もはや次の世代まで見越した数字ですね。

濵畑:はい。子どもが巣立った後も、年末年始に家族が集まる「実家」が、いつまでも健全な姿でそこにあることが大きな安心になることは間違いありません。帰る場所がガタガタになっていたら、心の拠り所を失ってしまいますから。
山本:私たちもただサービスを提供するのではなく、ピースホームさんが建てた家に暮らす皆さんの安心を次の世代にも引き継げるように、ピースホームさんと一緒に⾧期保証に取り組んでいきます。
■これから家を建てる方へ。ぜひ問いかけてみてほしいこと
――最後に、これから家づくりを検討されている方へ一言お願いします。

山本:住宅会社を選ぶ際、⾧期保証を行っている会社さんにはぜひ「なぜ⾧期保証をやっているのか」、その“理由”を聞いてみてください。法律の範囲内だけで済ませない理由に、その会社の家づくりへの姿勢が見えてくるはずです。
小島:そして、その会社の姿勢や想いに共感し、「この人たちと一緒に家を建てたい」と思えるかが大切だと考えます。思いを共有できるパートナーを見つけてください。
濵畑:なんでもご質問いただきたいですね。私たちは正直に、メリットもリスクもご説明します。それが⾧期保証をする理由でもある「責任」を果たすことだと思っています。愛着を持って⾧く暮らせる家を、一緒につくっていきましょう。
