新たなビジョンに込められた思いとは?ブランディング責任者に聞くピースホームのこれから
新たなビジョンに込められた思いとは?ブランディング責任者に聞くピースホームのこれから
- ブランディング
- インタビュー
取材・執筆:有住 裕里 / 撮影:有住 裕里
編集:有住 裕里
公開:2024年4月22日
Index
お客様に支持される企業へ
新たなビジョンを掲げたきっかけ
ビジョンの想いについて
新たなシンボルマークに込められた想い
2023年9月、株式会社ピースホーム第42期経営計画発表会が開催され、その中でブランドの確立に着手することが宣言された。ブランディングを主導するのは、広報部グループリーダーの青野 寿都だ。青野はブランド確立のために新たなビジョン「Smile for Life. Making Good Community.」と4つのコミットメントを発表した。新たなビジョンを掲げた経緯からその想いまで話を伺った。
お客様に支持される企業へ

―まず初めに、青野さんのこれまでのキャリアについて教えてください。
青野
ピースホームに入社した当初は、工務部の配属でした。関東で内装の現場監督をやっていた経験もあることから、現場監督として採用され、入社してから3カ月間は上司と共にさまざまな現場に足を運びました。短い期間ではありましたが、そこで見えてきたのは我々の可能性です。現場でお家を建ててくださる協力業者様の確かな技術と、とても楽しくお打ち合わせをされているお客様の笑顔。決して当たり前ではないことを目の当たりにし、驚きと同時にもったいなさを感じました。当時のピースホームは、知る人ぞ知る小さな工務店という印象で、HPは数年前から更新されてない状態。広告も弱く、宮崎県内の認知度は極めて低い状態でした。そこで取り組んだのが広報部の立ち上げです。現場監督として配属されたばかりだったこともあり、社内でも反対意見が多かったと聞いています。
まず着手したのは、基盤づくりです。何をやるにしても土台がしっかりしていなければ意味がありません。私はデザイナー出身ではありませんので全体のディレクションを担い、デザイン的な部分の改善案はもちろん、徹底した数値管理から限られたリソースをどこに配分するかを見極めていきました。まだまだ課題は多くありますが、当時と比べ約3倍以上のお客様からお問い合わせいただく企業へ成長しています。宮崎県内はもちろん、県外からもお問い合わせいただくことが増え、現在は年間累計約700組以上のお客様からお問い合わせいただいております。これは全国的にみても非常に高い集客数です。
注目される分、企業に求められるハードルも非常に高くなり、我々の視点もさらに高く設定し直す必要があります。現状に決して満足せず、お客様に支持される企業へ常に変化していきたい。そのためには、私たちがどのような考えのもとで家づくりをしているのかお客様に理解していただけるよう広報活動に取り組んでいく必要があります。同時に、お問い合わせいただいたお客様に最高のご提案ができるようスタッフの教育にも力を入れていきたいと考えています。
新たなビジョンを掲げたきっかけ

―2023年11月に、「Smile for Life. Making Good Community.」という新たなビジョンを掲げました。それまでの経緯を教えてください。
青野
ピースホームは、社長の福留のマイホームを建てたときの苦い経験がきっかけで設立された企業です。そのため設立当初から、「家族がずっと笑って暮らせる住まいをつくる」という理念に近いものはありました。しかしながら、社内には明確なビジョンがなく、自分たちがいい家をつくっていても、その先に何を実現したいのか?不透明な部分がありました。
―新たにビジョンを掲げられたきっかけは。
青野
きっかけは、二つあります。もともと考えていたことではありますが、スタッフが日々の業務に追われる中、明確なビジョンがなければ「何のために家づくりをしているのか」分からなくなります。そんな中、スタッフの人数も30名を超え、ピースホームという企業の存在意義を今一度明確にしなければ組織としてのまとまりがなくなると感じたことが一つ目です。
二つ目は、我々の想いがすべてのお客様にきちんと届いていないという点です。そもそもビジョンがなかったため、お客様に伝わらないのは当たり前のこと。ですが、それではいけないと思うのです。我々のビジョンに共感いただき、素晴らしい商品・サービスを提供してお客様に満足いただく。そうして初めて売上や利益はついてくると考えます。どんな家をつくって、その先にどんな未来があるのか、「Smile for Life. Making Good Community.」という新たなビジョン実現のため、今後はさまざまな活動を行っていきます。
ビジョンの想いについて

―新たなビジョンは、英語での表現になりました。何か意図があるのでしょうか?
青野
2002年に会社が設立された当時は、「家族がずっと笑って暮らせる住まい」=「安心・安全な住まい」を一番に目指していたのですが、20年あまりが経ち、「安心・安全」はピースホームの家づくりにおいてスタンダードなものになりました。現在は、性能はもとより、さまざまな観点から家族がずっと笑って暮らせる住まいが実現可能です。スタッフがより広い意味で捉えることができ、自ら考え、主体的に行動できるように日本語ではなく英語にしました。
―さらに4つのコミットメント(約束)も加わりました。
青野
ビジョンは掲げるだけでなく、実現に向けてスタッフ一人一人がアクションを起こさなければ意味がありません。そのためコミットメントは、ピースホームがモノづくりの企業であるということを再認識し、自分たちがどのような姿勢で関わるべきかを具体的に示しています。

―掲げる順番も考えたそうですね。
青野
何よりも一番に考えなければならないのがお客様の視点。「家族の命を守り、地域に適した性能を」(Quality for Region)を一番にした背景が明確にあります。住宅というのは性能を上げることは簡単ですが、その分価格も高騰してしまうので、購入できるお客様はごく僅か。あれもこれも足した住宅を私たちはオーバースペックと呼んでいますが、そうなるとお客様のニーズに応えているとはいえません。お客様のニーズにお応えし続けるためにも、プロフェッショナルとして住宅を総合的に理解し、地域の特性にも目を向けたモノづくりを行ってきたいと考えています。
上記を筆頭に、デザインは言うまでもなくヒアリングを重視した建築家による設計(Close to Architects)、お客様に寄り添ったご提案(Build a Better Tomorrow)というピースホームの最大の強みを掲げています。最後に、「五方よし」の精神で企業としての責任を果たし、豊かな地域社会に貢献する(Smile for All)という流れです。

―2023年12月に全スタッフに向けて新たなブランドビジョンを発表をしたと聞きました。その際のスタッフの反応はいかがでしたか。
青野
中間発表会自体が初めての取り組みだったことや、今までこのような話をしたことがなかったため、多くのスタッフが驚いていました。しかし共感してもらえたという手応えはありました。
―その後、変化はありましたか。
青野
毎月の会議でスタッフからさまざまな意見が出るようになりました。自分たちの存在意義、目指すべきビジョンを再認識したことで、意識が少しずつ変わってきていると感じています。ですが、まだまだ課題は多くあります。まずは、スタッフがビジョンの理解度を深めること。次に、浸透させていくこと。スタッフ一人一人の行動が変わっていくためには、私が先頭を走っていく必要があります。変化の幅でいうとまだまだ小さい。これからですね。
新たなシンボルマークに込められた想い

―ビジョンやコミットメントを実現するために、社内や社外に対して取り組んでいることはありますか。
青野
リブランディングに伴い、新たにシンボルマークを作製しました。ビジョンに掲げる4つの約束と、人とのつながりが幸せを創造するように四つ葉のクローバーで表現されています。ビジョンやコミットメントとともにHPに掲載しているほか、スタッフの名刺にも印字しています。ピースホームのロゴマークとは別に、我々がビジョン実現のために変わっていこうという内面的な覚悟を表しています。また、ブランドムービーや会社案内なども制作予定ですが、なによりモノづくりに対するスタッフ全員の姿勢そのものを変えていきます。いくら表面的なものが変わっても、中身が変わっていなければ、それは本物とは言えないからです。
今後は、webマガジンを通してピースホームが行っているさまざまな活動を発信する予定です。スタッフはもちろん、多くの人に読んでいただき、ピースホームの家づくりに対する想いを知ってもらえたらと考えています。

―広報担当として責任重大ですね。
青野
ピースホームの想いを継続して発信することが広報の役割だと考えます。それは、外にも中にも。また、業界常識にとらわれず、アート的な思考で目の前のことに真剣に向き合い、企業の成長サイクルを回していくことも私の役割であると考えています。いい家をつくっているからこそ成長させていきたいですね。