
家事動線が素敵な間取り実例と抑えるべきポイントをご紹介!
間取り家事動線
投稿日:2023年1月6日 更新日:2023年1月6日

目次
共働きのご家庭が多い中、毎日の家事は肉体的にも心身的にもかなりの負荷がかかります。せっかくマイホームを建築するなら今よりも家事がラクになりたい!と思いますよね。注文住宅であれば間取りを自由に考えられるというメリットがあります。そこで、弊社でご建築いただいた家事ラク動線の建築事例も含め、家事動線をよくするポイントをご紹介していきたいと思います。
家事動線・生活動線を意識して家造りするべき理由
最近では家事動線を意識した間取りが増えてきています。その最大の理由として、共働き世代が増えているからです。共働きともなると、毎日仕事をしたあとに家事を行うため、体力的にも精神的にも負担が大きくなり、洗濯や掃除、料理やお子様のお世話など様々なシーンで負担が出てきます。この負担を少しでも軽減するためには、家事動線や日々の生活スタイル、ご自身の職業などを意識した間取りを考えていく必要があります。家事動線・生活動線を意識していないと、無駄な移動が増えてしまったり、すぐ終わるような作業でも時間がかかってしまったりする可能性も出てきます。そうならないためにも、たとえば水回りを集中させて洗濯・物干し・収納といった作業が一貫して行える動線にしたり、キッチンと洗濯脱衣室を近くに配置して洗濯をしながら料理を作ったりとご家族に最適な家事動線・生活動線を意識して間取りを考えてくことがポイントです。また、家事動線を意識する際には、現状のことだけでなく将来のことまで考えると良いでしょう。そうすることで、ランニングコストも抑えることができ、何十年経っても住みやすく快適なお家に住み続けることができます。デザインにこだわることも大切ですが、家事動線をしっかりと考えて少しでも家事が軽減できて、プライベートや子供との時間がとれるような本当の意味で理想的な間取りを考えて行きましょう。
家事動線が良いお家にするためのポイント
家事動線が良くて、住みやすいお家をつくるためにいくつかのポイントをご紹介します!
主要生活動線を意識した設計にする
洗濯動線
まずは洗濯動線についてです。洗濯は、ほぼ毎日行う家事の一つです。例えば、水回りを集中させてファミリークローゼットを近くに設けることで「干して➡たたむ」という動線がかなり短くなります。もっと具体的にいうと、脱衣室の中に洗濯機を設け、隣のお部屋にランドリールーム(洗濯物を干せる室内スペース)を設けると大幅に歩く距離が短くなりラクに洗濯物を干すことができます。さらに、ランドリールームの隣にファミリークロゼットを設けるとランドリールームで部屋干しが終わった衣類を、直ぐに収納ができる洗濯動線が出来上がります。このように洗濯の一連の流れを間取りに落とし込むことがポイントです。
掃除動線
掃除動線のポイントは、段差の数・収納の位置・コンセントの位置などです。また、細かいところで行くとお部屋の扉を吊り戸(ノンレール)にすることでお掃除のストレスを減らすことが出来ます。なぜなら、引き戸のように扉を動かすレールが床にないからです。レールの中に埃や小さなゴミが溜まることもありませんし、掃除機がレールにあたる心配もいりません。コンセントの位置については、掃除機のコードが届く届かないでストレスを感じる方も多くいらっしゃいます。必要かどうか悩まれる際は、コンセントを追加することをおススメします。掃除道具の収納位置も重要です。掃除道具を一つの場所に集約するのはもちろんですが、どこから掃除を始めてどこで終わらせるかもポイントの一つです。スタート位置から掃除完了の位置が同じ場所だと一周するだけで掃除が終わるので、回遊できるように間取りを考えてみてはいかがでしょうか。
ゴミ出し動線・買い物動線
ゴミ出し動線・買い物動線のポイントとして玄関近くにパントリーやキッチンを配置する間取りがおススメです。玄関の近くにキッチンがあると、買い物から帰ってきて最短でキッチンにアクセスできます。つまり、重い荷物を持ち運ぶ時間が短くなるのです。また、キッチンの近くにパントリーがあると、キッチンで作業しながらもすぐに物を出し入れすることが可能になります。その他、勝手口を設けることもおススメしています。勝手口を設けることで買い物帰りに勝手口から荷物の出し入れをすることができ、ゴミ出しをする際にも楽になります。特に、溜まったゴミを外の保管場所に一時置きすることも出来るので臭いの心配もいりません。
回遊動線
そもそも回遊動線とは、家の中をなるべく行き止まりがないように配置し、ぐるっと回れる動線のことです。回遊導線は、生活していく上でもぜひこだわってほしいポイントの1つです。家の中を行き止まりが無い配置にし、家の中心に廊下やLDKを配置することで各お部屋へ行きやすくなり歩行距離も短縮できます。回遊動線を意識した間取りにするには日常のライフスタイルを思い返してみるとよいでしょう。たとえば、朝起きてからまずは顔を洗って、すぐ着替えるという人には、洗面台の隣にファミリークローゼットを設けるとスムーズな動線になりますよね。また、ファミリークローゼットの奥にキッチンやリビングへ繋がっていると、ぐるっと回れて行き止まりのない回遊動線ができます。掃除も楽になり、朝の忙しい時間帯でもスムーズに準備することができます。また動線を意識した間取りにすることでお部屋の解放感が出やすくなるので、LDKが広く感じる場合もあります。
子育て動線
お子様がいるご家庭では子育て動線も考えると、より育児も家事もラクになります。子育て動線でまず考えるべきは、キッチンと洗面脱衣室の距離でしょう。お子様が小さいと汚れ物も増えますので、洗面脱衣室が離れていると歩行距離が長くなります。そのため、水回りはキッチンの近くに配置することをおススメします。また、ダイニングスペースをキッチンのすぐ隣に配置するのもおススメです。お子様の行動を隣で見守りながら、料理を作ることもできるからです。ダイニングがキッチンの横にあると片付けにおいてもスムーズに行えます。最近では、リビングの一角かつ玄関の近くにスタディースペースを設けているご家庭もいらっしゃいます。学校から帰ってきてすぐに荷物を片付けられ、そのまま勉強に取り掛かることもできるからです。忘れ物があっても玄関の近くならすぐ取りに戻ることもできますよね。家事をしながらお子様とのコミュニケーションもとれるというポイントもございます。
便利なランドリールーム
洗濯動線として、便利なランドリールームをご紹介します!特に住宅街でお家を建てられる際、洗濯物を外干ししたくないという方もいらっしゃると思います。そんな方におススメなのがこちらのランドリールームです。脱衣室の隣に配置したり、兼用している場合もありますが、衣類を干したり収納したりできる非常に便利なスペースです。こちらはランドリールーム内に洗濯機を置けるようになっていますので、わざわざ洗濯物を持って移動する必要もありません。日々の洗濯物の量やハンガーパイプを何個設置するのか?事前に確認しておくと、より住みやすくなるでしょう。
住みやすさ抜群の回遊動線
先程、回遊動線を考えられた間取りでは歩行距離が短縮できるため住みやすくなるというお話をしました。こちらは、洗面台からファミリークローゼットへ繋がる動線です。実は、このクローゼットの奥に進むと行き止まりではなく脱衣室やリビング(キッチン近く)へと繋がっています。朝、顔を洗ってすぐ着替えることもできますし、夜洗濯する場合、衣類を洗濯してすぐ干すことができるという家事ラク動線になっています。住まわれるお客様のことを考え抜いた間取りですよね。ここでポイントですが、実際に回遊動線や家事ラク動線の間取りをつくるにはお施主様のライフスタイルを細かくヒアリングしなければ間取りを考えられません。お打ち合わせの際には、設計者に自分たちはどのような暮らしをしているのか、どんな暮らしがしたいかをきちんとお伝えすることをおススメします。
ゴミ出しにも便利な勝手口
キッチンや脱衣室に設置されることの多い勝手口ですが、使い道はご家庭によって様々です。キッチンに勝手口を設けられている方は、ゴミ出しをする際に便利です。生ゴミなどは臭いも広がりやすいため、室内に置いておきたくはないですよね。キッチンに勝手口があると、室内を通らずにゴミを外に出すことができます。また、ゴミ出し以外に緊急的に外に出る必要がある場合も助かります。また、脱衣室に勝手口を設けるとお子様が外遊びから帰って来られた際に、室内を通らずに着替えられ、すぐにお風呂に入れるというメリットもあります。勝手口を設ける場合は、まずどのような場面で使いたいかを考えてみてはいかがでしょうか。
パントリーが便利すぎる!?
パントリーはキッチンに隣接して設けられる収納スペースですが、その用途として食品や飲料のストックだけではありません。こちらのご家庭にもパントリーがありますが、実は掃除機も一緒に置かれています。パントリーは、食品類をストックする用途ももちろんですが掃除道具を置くこともできる柔軟性の高い収納スペースです。キッチンにいる時間が長い方の場合、汚れた時にすぐ掃除機を使えると助かりますよね。また、先程コンセントの位置についてもお話しましたが、事前にコンセントの位置も考えておくことをおススメします!
家事動線が素敵なお家実例
家事動線にこだわっているお家をご紹介します。毎日の家事が時短につながり、家族の時間を増やすことができる魅力的な間取りのお家です。
家事ラク動線を追求したナチュラルモダンな家
L字型の建物ですが、リビングを中心に配置するとでどこからでも行き来のできる生活のしやすい間取りとなっています。廊下などの空間を省いて、リビングを中心に個室や水回りに行ける動線を考えました。ペニンシュラキッチンは、くるりと回れる動線を確保することでスムーズに家事を行えます。洗面台化粧台には家族構成を考慮し、2人並んでも充分なスペースのある洗面化粧台をセレクト。隣はファミリークローゼットになっており、朝の支度もスムーズに。クローゼットの奥には、ランドリールーム・脱衣室にもつながっているため、洗濯物をそのまま収納できる家事ラク動線・回遊動線の間取りとなっています。
勾配天井や家事ラク動線!シックでカッコいい30坪の平屋
玄関は、子供の遊び道具もアウターコートも何でも収納できる空間を造りました。また、玄関からリビングへの動線以外に、ストレージルームにもアクセスができる便利な間取りとなっています。リビングはお家の中心に配置しているため、どの空間からも少ない歩数で行き来ができます。ダイニングスペースはキッチンの横並びに配置できるように設計。また、ダイニング近くにワイドなスタディスペースを設けました。ダイニングキッチン背面には、主寝室と子供室を配置。ダイニングの近くに子供室、キッチン近くには主寝室を配置し、お施主様の暮らし方を考えた間取りにとなっています。
海外リゾート風な自然素材の平屋
40帖もあるLDKは、ご夫婦がコレクションしている海外の家具を置いても十分な広さです。事前に家具の大きさを測っており、家具を置いても狭くならないように設計しています。お施主様の暮らし方をヒアリングした上で、家事の負担を軽減するためにはストレートな動線が最適だと分かりました。寝室から、キッチンまでの動線も最短距離で、ウォークインクローゼットも隣接した家事ラク動線の間取りとなっています。キッチン背面に洗濯機と乾燥機を設け、その奥には脱衣室のあるストレートな動線に設計。脱衣室近くには、勝手口を設けています。趣味のサーフィンを楽しんだあとに、すぐ着替えることができる動線となっています。
まとめ
家事動線を意識した間取にすることで暮らしやすさが格段に変わります。今の暮らしやすさを考え抜くことも大切ですが、老後のことも考え抜いた動線だと何十年経っても住みやすいお家になりますよ。一生に一度の家づくり、家族の生活リズムやライフスタイルを考えながら快適に過ごせるような間取りづくりをしていきましょう。
この記事の編集者

中原翔
宮崎市江平本社で住宅アドバイザーをしている中原です。大きな声が私の取り柄です!お客様の家づくりのサポートを誠心誠意頑張らさせていただきます!